もう生きる事すら許されないと 思っていたのに。 おかあさんに〝いらない〟と言われ、 おとうさんに〝死んでしまえ〟と言われ続けた〝わたし〟は、もういなくなった方がいいと思っていた。 でもーー。 優斗は違う。 たったひとり、安心する場所をくれた。 優斗以外何もいらないとさえ、思えたんだ。 この人は大切にしよう。 沢山言葉を与えてくれた。 生きる道もくれた。 何もかもくれたのは全部優斗だった。 何か 恩返ししたいな。 そう思えた4歳の秋だった。