「いや、だって…いつもしつこくしてたら南くんに愛想尽かされちゃいそうだし。」


作戦その2
あえて控えめに出てみる



「へぇ。いい加減、俺の迷惑も考えられるようになったわけだ。」


そう言いながら、ニヤッと笑う南くんは余裕そうな表情で控えめ発言をする私を見下ろす。

あぁ、その顔ですらかっこいい。

ときめきメーター振り切るんですけど!もうときめき値、測定不能ですけど!


よし!!

作戦その3
南くん以外の名前を出してみる


「うん…今回は工藤くん誘うことにする!引き止めてごめんね。」


「…………。」


あれ、宮坂くんの作戦では、ここで南くんは確実に”俺が一緒に行く”って言ってくれるはずだったのに


南くんは、口を開くことなくただ鋭い視線で私を殺しにかかる。


やばい、殺られる。


まとってるオーラだけでも、命が危ない。


「なんで俊哉誘うわけ?」

「み、宮坂くんに茉央ちゃんとのキューピット頼まれてて…だから2人っきりにしてあげたくて。でも私も1人だと心細いし…だから工藤く、」


「何時?」


私の言葉をよくよく遮ってくる南くんは、不機嫌そうな顔この上なく、ポツリと単語で問いかけてくる。