「うわぁあああ〜、あづーい。」

「佑麻ちゃん、声に出さないで。暑さが増す。」


だって、だって!
炎天下の中、何が悲しくて体育祭なんかやらなくちゃいけないんだ。


「みーなーみーぐーん。」

「暑苦しい、黙って。」


ちーーーん。
そうですか、そう来ましたか。


「佑麻ちゃん、めげないめげない。」

「宮坂くん、ありがとう。」


今日は全然待ってない体育祭です。

別に運動は人並みにできるけれど、何が苦手ってこの暑さの中、なぜ走る必要があるのか?ってところにポイントはあって、



「もう帰りたい。」

「茉央ちゃん、頑張ろう?」

「み、宮坂くんがそう言うなら…」


それは間違いなく茉央ちゃんも同じだろう。