「って…もう家見えた。」


1人だと長くて仕方ない帰り道。

南くんと一緒だと、物足りない。こんなにも早いんだっけ、時間って。


「体育祭の日も来たな。」


「あ、あの節は…ご迷惑おかけしました。」


「…ほんとだよ。」


結局、私の家の前まで来てしまった。


南くんたちはどこまでお散歩行くのかな?


「南くんは、お散歩どこまで?」


「もう、戻る。」


「っ!…み、南くん…ごめん、違ったらごめんだけど!もしかして…わざわざ送ってくれたの?!」


違うよって、すぐに否定してくれたらいいのに


「なんでわざわざ声に出して言うかな。」


こんなときに限って、耳を赤く染める南くんに心臓は高鳴り続けてやむ事を知らない。