私は水泳部に所属していた。 武井先生は部活の顧問でもあった。 たしかあの日は練習後だった気がする。 「先生はどうして水泳できないのに水泳部の顧問なんかさせられちゃってんの?」 「いやー、新米の僕は何かしらの部活の顧問を持たなくちゃいけないからね。 それで仕方なくだ。」 「変なの。先生って大変なんだね。」 多分今思えば先生は私の気持ちを知ってたと思う。