ただ、キミの手を



――――実行委員会があってから1週間。


あれから何回か集まって、なんとなく全体が見えてきた。




5時間目が終わってからのLHR。

業務から文化祭まで、6時間目は文化祭の準備に割り当てられる。



うちのクラスではたこ焼き店をやることになった。



毎年、1年生は食べ物、2・3年生はおばけ屋敷なんかの出し物系の模擬店っていう感じにするらしい。



“色んな味のレパートリーが多そうだし、短時間にたくさん作れそう”、っていう意見で、たこ焼に決まった。


おばけ屋敷みたいに事前に作っておくようなものはないから、今はたこ焼器の確保とメニューの考案をしてる。




「たこ焼き器、D組の子から3台貸してもらえるって!」

「中からとろけ出るような何かないかな?」



よかった、みんなそれぞれ楽しんでるみたい。


わたしが困ってたら、すかさず桐島くんがフォローしてくれたり、茉央ちゃんが励ましてくれたり、なんとか頑張れてる。


文化祭、盛り上がるといいな。




「なんか、いい感じじゃね?」

桐島くんが満足そうにみんなを眺めてる。



相変わらず楽しそうな茉央ちゃん、生地のレシピを調べてる子たち、中の具材を話し合ってる子たち。


―――――みんな笑ってる。



文化祭、絶対成功するね。

わたしはそう思う。
きっとみんな思ってるんじゃないかな。


わたしも頑張らなくっちゃ。




「Tシャツってどうなってる?」

桐島くんがわたしに訊ねる。



たこ焼店をするにあたり、
“みんなでおんなじエプロンとかTシャツ着たいよね”っていう茉央ちゃんの意見で、
只今お揃いのデザインTシャツを作成中。


デザインはクラスの美術部の子に頼んである。



「あ、下書きのイラストもらったよ。」

スケッチブックの1枚を手渡す。



「おお!めっちゃいいじゃん」

いつもの笑顔の駿くん。



「C組っぽいな」



美術部の子が描いてくれたスケッチには、赤やオレンジ、黄色を基調とした、明るいデザインのTシャツが描かれている。


うん、確かにC組っぽい!


わいわいしてて基本おバカだけど、やるときはやるし仲いいし、笑顔で溢れてる。

確かにこんなイメージ。


ばっちりだ!

さらに文化祭が楽しみになってきたよ。