卒業

どこにいるか分からない先生を必死に探す
先生…
先生…
会いたい…


先生は私が初めて見かけたあの廊下にいた

桜と先生。あの頃の気持ちを思い出す。

「せ、先生っ!!!!!」

「おっ、どうした?」

「せ、先生っ…私ね、先生のことが好きでした」

静まり返る廊下
涙が溢れてきそうで顔を上げられない

「ごめんな。俺は先生で君は生徒だから。きっと数年後には俺のこと何かよりいい男がいる事に気づけるから」

「そんな事ないっ…先生はとってもとっても素敵だよ」

「ありがとう。」
そう言って私の頭をポンポンした

先生の優しい手はとても暖かかった
涙が溢れてしまう。

泣いている私を先生はそっと抱き寄せてくれた。

「泣くな。笑え、君の笑顔はみんなを幸せにするよ」

今までで1番先生を近くに感じれた

これから先も桜をみたらきっと先生を思い出す
この春を一生忘れないと思う。






end