この恋、賞味期限切れ



き、聞きまちがいじゃなかった……!!

宇月舜也。それは聞き慣れ親しんだ、私の幼なじみの名前じゃないか!!



「晴ちゃんの好きな人が……しゅ、舜ちゃん?」

「うん」

「どこかにいるかもしれない同姓同名の真面目な宇月舜也ではなく、本当に、あの、チャラい舜ちゃん!?」

「……うん」



くどいくらい確認を取るたび、晴ちゃんの顔面にかああっと熱が集まってくる。


う、嘘……。本当に!? まじの話!?


かわいくて、女子力が高く、いやしのオーラのある、私の親友の晴ちゃんが!

あーんな見た目だけのチャラチャラした舜ちゃんに恋をしているとは……!!


そ、そりゃあ……舜ちゃんにだっていいところはたくさんあるけど……けどっ!

晴ちゃんにはもっとかっこよくて、ジェントルで、懐の大きないい人がいるのでは、と考えちゃうよ。


……でも。



「本当に好きなんだね」

「え?」

「だって晴ちゃん、今、“恋する乙女”な顔してるよ」

「ええ? それどんな顔?」

「史上最高にかわいい! ってこと」



実はあんまりオススメしたくないんだけど、他人の恋にとやかく言うのはお門違いだよね。

私も言われたくないもん。南を好きになるのはやめとけ、とか、好きになっても意味ないよ、とか。


いわば恋は落ちるもの。

誰かが操作することはできないし、好きになりたいと言ってなれるものじゃない。


恋するのは自由なんだ!

たとえ甘くなくたって。



「晴ちゃん!」

「?」

「私、応援する! 私にできることがあったら言ってね!」



私の恋は、残すは消えることを待つだけ。他は何もすることはない。何も、できない。

ただただ南のそばにいたいという気持ちがあるだけだ。