この恋、賞味期限切れ




「クラス会のときに告白したの?」

「ううん、けっこう前。クラス会のときは、フラれてから気まずくて、仲直りみたいなことをしたの」

「……そうなんだ……」



やっぱり晴ちゃんの様子がおかしい。

私が失恋して落ちこんでいるんじゃないかと、心配してくれているのかな。


……ううん。ちがう。そういう様子じゃない。なにか疑っているような、納得できていないような、そんな雰囲気をしてる。


ここで詮索してもいいのかわからず、「どうしたの?」と聞かない私は、どこまでも小心者だなと思う。

親友だからって踏み込んでいいとは限らない。それを口実にしている。こうやって迷ってしまっている時点で、保身に走ってる。



「ね、ねぇ……晴ちゃん」



聞いてしまえば、楽になる。

だけど、ちょっと怖い。


聞いてしまったらいけない予感がしている。答えを急かしたら最後、大事に守ってきたものが変わってしまう気がするんだ。

そのせいで、言葉につまる。



「? ……憧子ちゃん?」

「あ、えっと…………は、晴ちゃんは好きな人いないの?」



結局、聞けなかった。

ためにためて、ちがう質問をしてしまった。まあ、晴ちゃんの恋バナも気になってはいたけれど。



「あ、あたし? あたしは……」



不安げな影が吹き飛び、一気に耳まで赤くなる晴ちゃん。


この反応は……。
ふふふ、わかりやすいなぁ。