この恋、賞味期限切れ



語調の弱い声音が、夜の静けさに溶けていく。


伝わった。
南の思いも、伝わってるよ。


遠目に見える閃光が、ぼやける。

瞳が潤んでいることに気づき、涙があふれる前に目をこすった。


泣きたくない。

だけど、キミの真っ直ぐさは、いつだって私の心を揺らすんだ。



「い、言っておくけどな、たぶん、嬉しかったのは、告白してくれたのが松井だったから……だかんな?」



暗くても、南の頬がうっすら赤らんでいるのがわかった。

……私が、告白したから?



「もし俺が――……」



ぽつり、と。

落っこちた呟きを、留めておくように呑み込んだ。


どこか切なく、嘆いてるような横顔だった。



「南?」

「……いや、なんでもねぇ」



あからさまにはぐらかされ、聞くに聞けない。

歯がゆさに駆られる。


どうして。

私からの告白だから嬉しかったなんて言ったんだろう。


私のこと好きじゃないくせに。
どうして思わせぶりなことをするの。

想いを上げて、上げて、期待で膨らませておいて、受け取ってはくれないんでしょう?


もう、胸が、苦しいよ。