「そうやって、たくさんの女子をたぶらかしてるんでしょ」
「はあ? ちげーよ」
「嘘つかなくたっていいから」
「嘘じゃねぇよ。憧子にだけ」
まるで、キミは特別だよ、って言われてるみたい。
幼なじみにまで、チャラ男っぽく振る舞わなくていいのに。
「ほんとかなあ?」
「ほんとだよ。憧子に嘘ついてもしょうがねぇじゃん」
舜ちゃんの顔つきが変わった。
「こんなふうに優しくしたいって思うのは、憧子だけだよ」
真面目な顔で、落ち着いた声で。
また、特別だよ、と伝えられる。
なんて甘い響き。
「あ、信じてねぇだろ?」
嘘じゃないとわかったけれど、真に受けていいのかわからない。
からかうみたいに笑われたら、素直に信じられなくなる。
でも、ちょっとくらいなら………なんて、思っちゃったりもしてるんだ。



