しばらくして、夕日が沈んできた。 おそるおそる教室に戻ると、そこにはもう南の姿はなかった。 空っぽの教室はやけにさびしくて、また泣きそうになる。 置きっぱなしにしていたカバンを持ち、教室の扉を静かに閉めた。 「……憧子?」 ひとりぼっちの帰り道。 信号を渡ると背後から名前を呼ばれた。 制服をさらに着崩した舜ちゃんと出くわし、あわてて涙を引っこめる。