この恋、賞味期限切れ




「……あ、えっと、」



こういうとき、なんて言えばいいんだろう。

告白することすら予定外だったし、そのあとのことなんてわからない。

どうするのが正しいのか、模範解答に頼らないと、みっともないところを見せてしまう。



「ご、ごめんね! そうだよね! こ、こんな、いきなり……」



告白するつもりなんてなかった。

あの特別ふた文字は、大切にしまいこんでおくはずだった。


だけど……あふれてしまった。

自分でも気がつかなかったほど、ぎりぎりだった。



「ごめんな」



二度目の、ごめん。


フラれる覚悟をしていなかった。ましてや、もしかしてと期待してしまっていた。

そんなときにまたその三文字は……ちょっと、きついなあ。



視界が霞んでいく。

震える唇を、強く噛み締めた。



「……うん。ありがとう。ちゃんと言ってくれて」



よかった。笑って、言えた。


誰から見ても、へたくそな笑顔だっただろう。

それでいいの。
不格好でも、いい。


それが、笑顔であるのなら。


だって、南のほうが、私よりも泣きそうだから。



ねぇ、南。


どうして苦しそうにするの?

フラれたのは、私だよ?


……泣きたいのは、私のほうなのに。



なぜ南がそんな表情をするのかわからないけれど、私が笑えば、南も笑ってくれるような気がした。

笑ってほしかった。