「断りたかったけど断れなかったなら、行くのやめ……」
「断るわけないじゃん。私、アイス好きだし」
「……そっか。ならいいんだけど」
やっと南に、想いをこめた笑顔を向けられた。
好きだよ。
アイスよりも、もっと、ずっと。
南のことが、大好きなの。
この気持ちぜーんぶ、伝われ!
南は一瞬目を見開くと、ほんのわずかにほころんだ頬を引き締める。
あ、照れた?
照れてるでしょ!
顔が赤いのはお互いさまだね。
「あっ! ワゴンショップってあれじゃない!?」
「あれだ! もう着いたのか!」
「ねね、お店の一番人気って何か知ってる?」
「……さっき言ったじゃねぇか」
「え!?」
「どんだけ聞いてなかったんだよ」
「……ごめん。最初から最後まで」
こいつ!とおでこを小突かれた。
じんじん熱が帯びる。
痛みじゃない。
もっとタチの悪い、恋の病のせい。
周りからは、私たち、カップルみたいに見えるのかな。
この距離感は、勘違いしちゃう。夢でもう一度リピートしたいくらい。



