笑った日も泣いた日も、私にとってはどれも記念日。
南と、だから。
かけがえのない宝物と出会えて、私の世界は「大好き」であふれたの。
「はぁ、はぁ……っ。……こ、ここだ……」
駅の近くにある大きな病院。
信号は運よく全部青だった。一度も立ち止まることなく、学校から病院まで一直線に進むことができた。
おかげで心臓が苦しい。
制服と髪の毛は濡れてしまった。
ローファーにもしみている。
ハンカチで拭いている時間が惜しいから、濡れたまま病院に入った。
呼吸するのが難しいと感じるくらい喉がひりひり痛む。
足もフラフラして、うまく歩けない。
脳に酸素が回っていない。
もう少し。
あとちょっとで南に会える。
そのことで頭がいっぱいだった。
エレベーターに乗り、三階へ急ぐ。
乗っている間に、呼吸を整えておく。
心臓がドキドキ鳴っている。
緊張……してるのかな、私。
わずかな浮遊感のあと、エレベーターの扉が開いた。
三階に、南のいる場所に、来たんだ。



