この恋、賞味期限切れ







あれから一週間が過ぎた。



「ここの発音は……」



一時間目は、英語。

教科書片手にアクセントを強調した単語が読まれていく。


アルファベットが順に並べられていく黒板から、窓側にゆっくり視線を移す。


窓際、前から三番目。

そこだけが、ずっと、ぽっかり空いている。



今日も、南は休みか……。


あの日――体育祭のとき南が倒れてから、南は一度も学校に来ていない。



そんなに体調が悪いのかな。本当に舜ちゃんが言っていた通り、熱中症で、悪化したのかも。


日に日に南の席だけが陰っていくようで、それが当たり前になってしまいそうで、怖くて怖くて、胸がいやな音を立てる。



早く会いたいよ、南……。



私の席から、南の席がよく見えるよ。

いつもなら不真面目に空を眺めている、南の物憂げな横顔が、今日はない。今日も、いない。



またアイスを食べに行こうよ。

南は甘党だから、今度はケーキバイキングもいいかもしれないね。


またクラス会のときみたいに仲直りしてさ。

もう「優しくしないで」なんて言わないから。


許して。


そばにいさせて。

それでいい。私のわがままよりも、それが大事で、特別だった。



……お願い。

もう一度、笑顔を見せて。


友だちとしてでかまわないから。


私、ただ、キミに会いたい。