プレミアムスイーツを食べたからかな。
心の中も甘く優しい気持ちであふれていく。
「憧子ちゃん、話してくれてありがとう」
あたしは憧子ちゃんのことを一生嫌いにはなれない。
どんなことをされても「大好き」か「好き」の二択で、嫌いになろうとしても絶対にうまくいかないの。
だって憧子ちゃんは、あたしの、唯一無二の親友だもん。
恋情も、友情も、「好き」と思ってしまったら、もうどうしようもないんだよ。最後には大事にしたいって思っちゃう。
特別なんだよ。
宇月くん以上に、憧子ちゃんは、あたしの心を占めてるの。
だから逃げてしまったし、怖いと思っていた。
ごめんね。
あたしも立ち向かうよ。
苦みの混ざった初恋と。
入り組んだ関係図と。
憧子ちゃんのように一歩踏み出してみせる。
「……だめじゃ、ないよ」
「晴ちゃん……!」
「憧子ちゃん、ありがとう……っ。大好き……!!」
ようやく憧子ちゃんに笑顔を向けられた。
憧子ちゃんも頬をほころばせ、プレミアムスイーツをまた一口食べた。
大丈夫。
もう泣かないよ。
失恋確定の片思いも、あきらめない。
あたしも憧子ちゃんとおんなじ。
大好きなキミが、あたしじゃない別の誰かを好きでいても、やっぱり好きで、愛おしいの。