図書室を目指していたが、くるりと方向転換して教室へ戻る。
だが、
「ねぇ、ちょっといい?」
「……はい?」
体の向きを変えた先には、見知った姿があった。
派手めな容姿をした、女の子が数人。
名前は知らないが、いつも宇月くんを囲んでいる人たちだ。
女の子たちを率いて先頭に立つ、一際きらびやかな金髪の女の子は、眉マスカラに明るく染めた眉をぐっと寄せた。
鋭い目線は、あたしの持っているプレミアムスイーツを捉えている。
「なんであんたがそれを持ってるのよ」
「こ、これ、ですか……? それは……」
宇月くんにもらったから、なんてバカ正直に言ってもいいのかな……?
それを言ったらいけない気がするのは、あたしの勘違いじゃないよね……?
「舜也からもらったんでしょ?」
うぐっ。
わ、わかってるなら聞かないでください〜〜!!
そう訴えたくてもできない。
絶対怒るもん、この人。
というか、もうすでに怒ってる。
「それ、ゆかりが舜也にあげたんだけどぉ」
「ええ!?」
どうやら金髪の女の子は「ゆかり」という名前らしい。
いや、そんなことよりも……!
ゆかりさんが宇月くんにあげた物を、宇月くんはあたしに渡したの!? どうして!?
「だ、か、ら、それ返して?」



