「知ってるよ。同じ委員会だからな」
「あ、そっか。舜ちゃんって風紀委員だったね」
そういえば晴ちゃんも風紀委員だ。同じ委員会だったのか。そうかそうか。
あ、それに、思い返せば、前に挨拶交わしてたっけ。
もしかして委員会のときに、晴ちゃんは舜ちゃんに惚れちゃったのかな。
それにしても、舜ちゃんが風紀委員って……本当に似合わないなあ。風紀を乱している張本人が風紀委員だなんて……心配になってくるよ。
「なんだよその目」
「なんでもなーい」
先生によく注意されてるくせに、その気崩しまくり、校則違反しまくりな制服を直そうとは思っていないらしい。
ただの目立ちたがり屋なのか、こだわりが強いのか……。
「なんで舜ちゃんは、そんなにチャラい格好してるの?」
気になってたついでに聞いてみる。
幼いころは、おとなしい子だった。どちらかといえば地味めで、小型犬のようで。
それか今では、女の子にモテモテ、来るもの拒まず去るもの追わずな、軽薄な男になっちゃって。
ずっと不思議に思っていた。
どうして急に変わったの?
「……」
「何か理由があるんでしょう?」
今までずっと聞けなかった。
舜ちゃんが遠い存在になった気がして。
見た目が派手やかに変わって。
人気者になって。
本当は、ちょっと、寂しかった。
もう住む世界がちがうんじゃないか。私じゃあ、あんなきらびやかにはなれやしない。そう、あきらめてしまったの。
舜ちゃんとは幼なじみで、物心ついたときから一緒だった。誰よりも一番近い距離にいると自覚していた。
でも……気づいたときには、もう、舜ちゃんは近くにはいなかった。



