「よしっ、先生も奏音で充電した。

 んじゃ、久しぶりに
 ミニコンサート言ってみるか。


 お前ら、奏音の生演奏ただで聴けるぞ。
 勉強しろよ。

 そして先生に感謝しろよ」




なんてめちゃくちゃな会話をしながら、
子供もたちを
一番大きなレッスン室へと連れて行く。





秋弦のペースにはめられて、
私は鞄から、いつも持ち歩いてる
データーを手にして、
エレクトーンに読み込ませる。





「んじゃ、奏音。
 こいつらに聞かせてやってよ。

 お前が今も尊敬してる、
 エレクトーンプレーヤー、
 蓮井史也の大切な曲。

 史也がお前にだけ、
 編曲を許可して、承認したあの曲を」




秋弦に言われて、
私は小さく頷いた。









ずっと心に
残る音がある。



ずっと心に
響く時間がある





その感動も、想いも
受け継いだ夢も……




今も変わらない。







貴方に貰った
沢山のPresentを今は
精一杯抱きしめて
前に進んでいくから。







貴方が私にくれたように、

私も誰かに
夢を与えられる、
そんな存在になりたいと
心の中で願いながら……。







この先の未来……。





同じ夢を追い求めた、
貴方を良く知るその人と
ゆっくりと歩き続けるから。











The End