「俺、森山亮介。名前は? お前の名前」

「え…えっと…紅蘭。…あ、苗字は前に兄さんが言ってたけど、私たちは紅城家の孫…らしい」

「へぇ…紅城紅蘭…ねぇ…」



少年…亮介は、腕組みをして、何やら考えているようだ。

そういう仕草一つ一つに、紅蘭はぼーっと見つめていた。