〜 忠臣 視点 〜
「いらっしゃいませ
ようこそ、叶い屋へ」
『えっ……!?』
俺は今、混乱していた
何故なら、知らない場所にいて知らない人が目の前にいるからだ
『あ、あの……俺……』
「貴方は、死んでいませんよ
それに、ここは天国ではありません」
白い髪に紅い瞳の見てて安心するような笑みを浮かべた男の人は
俺の言いたいことが分かったのか
微笑んだまま、そう言ってきた
「長くなる話なので……
どうぞこちらに」
俺は、男に案内され
近くに置いてあったソファに座った
ソファには、可愛いぬいぐるみが置いてあり、テーブルの上には模様がついたティーカップとお菓子が置いてあった
まるでお伽話に出てくるようなアンティークな雰囲気の家だった
俺は、心を落ち着かせようと
目の前に出されている紅茶に手を伸ばし
一口飲んだ
『うま…っ!』
俺は、普段紅茶とか飲まないが……
てか、嫌いなんだが……
コレは、すげぇ美味い!
俺は、調子に乗って
お菓子にも手を出した
見た目はクッキーみたいだ
『うわっ……なんだこれ…
めっちゃ美味い!』
一口齧ると、口の中にチョコの味が一瞬で広がり、サクサクとした食感がたまらず、手に取ったクッキー、一個を全て食べてしまった
ハッ………!
やべぇ、また食べてしまうところだった…!
俺は、そのお菓子と紅茶に夢中になり
また手を伸ばしたところで、ハッと意識を戻した
男の人は、そんな俺を見てクスクス笑うと
どうぞ…と言ってお菓子を俺に差し出してきた
俺は、少し恥ずかしくなりながらも
お菓子を食べる手を止めず、目の前に出されているお菓子と紅茶を全て食べてしまった
「どうでした?
お口に合いましたか?」
『めっちゃ美味かったです!
これ、あなたが作ったんですか?』
見たとこ、手作りっぽかったし……
この人が作ったのだろうか……?
「いえ、僕ではありません
この店で働いている、僕の相棒が作ったものなんです」
『へぇ………
すげぇッスね………』
こんな美味い菓子や紅茶が作れるなら…
どこか店に出してもいいくらいだと思う
「ああ、そうでした!
自己紹介をしていませんでしたね
僕の名前は、コランといいます
叶い屋を営んでいます
貴方の名前は……?」
『俺は………忠臣っていいます』
俺は、不安になりながらもコランさんに名前を言った

