去年の夏の初め、クーラーが解放されて、
高校はクーラーなんてあるのかぁ、なんて感心していた頃。
窓際の席だった私は、クーラーが付いていても窓から伝わる熱気でやる気をなくして、
授業なんて真面目に受けようともしてなかった。
せみのうるさい鳴き声が、余計暑さを引き立たせる。
――もうすぐ夏休みだ。
授業なんてどーでも良い……。
そう思いながら頬杖を付いて、窓から太陽が暑苦しく光る外を眺めていた。
そこでふと、中学の頃恋焦がれていたあの人――川谷君を思い出してしまったんだ。
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去年の夏の初め、クーラーが解放されて、
高校はクーラーなんてあるのかぁ、なんて感心していた頃。
窓際の席だった私は、クーラーが付いていても窓から伝わる熱気でやる気をなくして、
授業なんて真面目に受けようともしてなかった。
せみのうるさい鳴き声が、余計暑さを引き立たせる。
――もうすぐ夏休みだ。
授業なんてどーでも良い……。
そう思いながら頬杖を付いて、窓から太陽が暑苦しく光る外を眺めていた。
そこでふと、中学の頃恋焦がれていたあの人――川谷君を思い出してしまったんだ。
