さよならは言わない


美香のビデオを見て多少の混乱はあったけれど、その後、予定通りに心療内科へも診察へと行った。

カウンセラーの話ではもう私はカウンセリングは必要ないだろうと言われた。


「もし、何かあればご主人に相談されて悩みを解決すればここへ来る必要はありませんよ。長いこと頑張りましたよね。もう、これ以上の頑張りは要らないですよ」

「じゃあ、薬は?」

「最近では薬は飲んでないでしょう?もう、必要ありませんよ。夜はぐっすり眠れているでしょう?」

「はい!」


尊に抱きしめられ眠る夜はとても心地よく安心できる。

私にとって尊は睡眠薬みたいなものだ。

私は尊さえ居てくれればそれでいいのだから。

病院から帰る時の車のなかでも私は尊にもたれ掛かり自宅へ着く間の甘い時間を楽しんだ。

車に揺られ尊に寄り添っているとそれだけで幸せに浸れる。

すると、尊の顔が少し剥れる。

私だけが幸せみたいな顔をするのが気に入らないそうだ。


「その幸せを俺にも分けてくれよ」


と、尊の甘いキスが私を蕩けさせる。

幸せすぎてどうしよう?!と、私の新たな悩みになりそうだ。

だけど、こんな悩みは直ぐに解決出来ると尊は言う。


「どうすればいいの?」

「ベッドに入れば即解決さ」


本当にそうだよね!

尊との甘い時間が全てを解決してくれるのだ。

これには賛成だと言うと「今から悩みを解決しよう」と尊は昼間から誘ってきた。

もうすぐこんな甘い時間も出来なくなるから、しばしの間は二人の時間を楽しもう。