「久しぶりね、エリー」


「はい、お久しぶりでございますローズ様…

ディナーの際、若い侍女が、粗相をしでかしたとか…

申し訳ありません…」




「あなたが謝ることじゃないわよ、エリー」



「しかし、部下の責任は長である私の責任でもあります」



「そうね、あなたはそういう人だったわね

ところで、あの侍女の指は大丈夫だったかしら?」



「指?ですか?指がどうかしたのですか?」



「そう、あなたの耳に入ってないということはたいしたとないのね

それならいいのよ、また失敗でもされたらたまったもんじゃないわ」