昨日に引き続き、今日も朝から机に突っ伏す。


そして今朝を思い出して不満を口にする。


「あー、もう今日も一枚も撮れなかったし」


そんな私の様子に、タイミングよくやって来た鈴菜が苦笑いを漏らした。


「今日もご不満そうな顔だこと」

「不満も不満だよ」


鈴菜に向かって唇を尖らせるが、私の中畑先輩への苛立ちは鈴菜には伝わっていないらしい。


 何故なら鈴菜は、面白そうにクスクスと笑っているのだから。



他人事だと思って!



 ぷうっと頬を膨らませると、まあまあ…なんて私を宥める言葉。ただその後に、ニヤッと笑うと私に顔をグイッと近付けてきた。


「今日は鈴菜様からの素敵なお知らせがあったりするんだけど聞きたい?」

「いや、そんなに」


 自分の名前に様をつけてる時は調子に乗ってる時だ。そして、鈴菜がこういう事を言ってくる時は大概、新しいケーキ屋さんが出来る!とか、近所の神社がテレビに映ってた!とかの、まあまあ凄いねっていう話と決まっている。