未熟女でも恋していいですか?

子供っぽい悪戯を思いついて味をつけた。

味見をした後、やり過ぎたかな…と反省しつつ食卓へ出すと………




「旨い!」


このあおむしはどうやら辛い物も平気らしい。



「そう。良かったこと…」


ショック。

私には辛過ぎる。


「これくらい辛いと酒が欲しくなるな」


「そんなのウチにはありませんから」


私も母もお酒は一切飲めなかった。

だから、飲み物と言えば炭酸ジュースかお茶か水だ。


「飲みたければどうぞ出て行って下さい」


食べ物で嫌味をせず、最初からそう言えば良かった。


「まだ壁塗り終わってねーから出ない」


カッカッ…と箸の音を立てながら食事する男を見つめる。

気持ちのいい食べっぷりを見ていると、何処かしら張り合いみたいなものを感じる。



「何だ?」


視線をこっちに向けられた。


「いえ。何でも」


ハンバーグの皿に目線を下げて答える。


「言いたいことがあるなら言えよ。でも、まだ家は出ねーからな!」


先回りして答える。

私があんたに言いたいのはそれだけなのに。


「…出て行く気あるの!?」


一応確認しておこう。


「まぁ……カツラ次第」


「だったら直ぐにでもどうぞ」


「今は食事中だから駄目!」


何よ。

出る気ないじゃない。


「壁塗り終わったら出てってよ!」


もう遠慮せずにはっきり印籠渡しておこう。