未熟女でも恋していいですか?

「誰が食べないと言った!?食べるに決まってるでしょう!」


作ったのは私だ。

ついでに言うなら、お金出しているのも私!



(傍観してないで食べよう!この際、もう何でもいいや!)


やけくそのようにご飯を口へ運んだ。

高島と競うように食べた晩ご飯は、思いの外、美味しく感じた。





「ご馳走さん!」


昨日と同じように私が箸を置くのを確かめてから手を合わせる。



(律儀な人…)


「ご馳走さまでした」


小さく手を合わせてから食器を重ねる。

高島はそれを待ち構えて流しへ運ぶ。


昨夜からどうもそんな流れが出来上がっている。

慣れてはいけないと思うのに、やはり流れに逆らえない。


「私が洗うから置いといて。……お風呂どうぞ」


名前を一切呼ばずに過ごすのも難しい。

高島は何も言わないけれど、私が名前を呼はないでいるのは気づいている筈だ。



「そうか?じゃあ任せる」


あっさり手離された。

自分の着替えを手に持ち、さっさとお風呂場へと向かい始める。



「あっ、そうだ。カツラ…」


立ち止まって呼ばれた。


「何?」


これももうすっかり慣れた感じ。


「風呂から上がったら話がある。後で時間作っといてくれ」


「う、うん。いいけど……」


改まって話とは何だ。

まだ暫く置いておいて欲しいとかならお断りだけど……。