未熟女でも恋していいですか?

椅子を立ち上がって側へ来た。

目線を合わせる様に膝をつき、指輪を通した手を握った。



「誕生日おめでとう。これ付けて俺の嫁さんになれよ」


「なっ……」


なんてプロポーズの仕方だ。

もう少しムードってもんがあるでしょうに!



(でも、そっか。この人は腹ペコアオムシだったか……)


呆れ果てて笑いが溢れた。


「ははははは……っ!」


笑っているのに、涙が出てきてどうしようもない。


「カツラ…」


目の前にいる男が優しい顔をしている。


「……もうっ、本当にいつもいきなりなんだから……!」


ぎゅっと手を握り返して怒った。

それから、真っ直ぐに目を見つめた。



「最高のプレゼントをしてくれてありがとう。いつまでも、私の側で生きて下さい」


貴方は私より4歳年上だけど、どうか絶対に先に死なないで。


「いいよ。分かった。一緒に歳を取ってから死のう」


「なんて返事…」


「カツラに合わせただけだ」


笑っている目が近寄った。

その眼差しを間近で見ながらそっと目蓋を閉じる。



「頂きます」


丁寧に挨拶された。

笑いが吹き零れそうになり、慌てて口を噤んだ。



優しいキスが頬と唇に触れた。


「カツラ……」


名前を呼ばれると一層胸か熱くなる。


「ん…?」


薄っすらと目を開けて答えた。


「今夜、どこまでならしてもいい?」


無粋なことを聞いてくる。


でも……