未熟女でも恋していいですか?

「望さん…」


「ん?」


食べながら返事をした。


「私の家に来てくれてありがとう」


「何だよ、今更」


「だって、今こうしていられるのも望さんが一緒だから…」


ゴソゴソ…と足元から箱を取り出した。


「誕生日おめでとう。誰かを祝ってあげられることがこんなにも嬉しいことだなんて、今日初めて知ったの」


お一人様じゃ永遠に知れなかったかもしれない…と、カツラは俺に箱を手渡した。


「中身何?」


開ける前に聞く俺もムードねぇか。


「タオル。いつも被ってるのが擦り切れてたから」


「有難い。サンキュー」


「どういたしまして」


カツラの料理と仕事用のタオル。


(俺の勝ちだな)


ほくそ笑んでポケットに手を忍ばせた。




「カツラ」


「何?」


かけたソースを零しそうになりながらも口の中に肉を押し込んだ。



「これ、俺から」


手を出せと促し、ポケットの中に入ってた物を見せた。



「………あの…」


口の中の肉を慌てて呑み込んだ女は、ゴクン…と喉を鳴らした。



「……手ェ貸せ」


白く長い指先に触れた。

ピクンと動いた薬指の爪を通して、根元に石が光った。




「うん。似合うな」


淡いピンク色をした天然石の指輪を見つめ、カツラがぽかんとした顔をしてる。


「感動薄っ…」


呟く俺を無言で眺めた。