未熟女でも恋していいですか?

「私と………暮らしてくれますか?」


お子様で可愛げのないことばかり言うけれど。


「カツラが望むなら俺は大歓迎だ」


必要以上に手に力を込めることもなく答えを言う。



「……ありがとう……だったらまた、宜しくお願いします……」


家の中も外もメンテナンスは済んでしまった。

今度は、私自身をお願いしたい。


「今度は食費も払う。だから、ちゃんと金かけたもの食わせて。それからビールも是非飲みたい」


注文に笑いが零れる。


「そうね。1日1本ならいいわ」


「頼む!休肝日持つから2本にして」


「図々しいですよ」


「遠慮がないだけだ」


「ポジティブね」


「ネガティブに生きてもつまらん」


調子いいことばかり言って手を離された。

これから再び始まる生活の中で、この手を握れる日が来るだろうか……。



「お蕎麦食べに行きませんか?そろそろお腹空いてきたから」


「そうだった。飯食いに来たんだ」


アオムシだったくせに忘れてたのか。


「行こう。店は直ぐそこだ」


向きを変えて歩き始める男の背中を追う。


この瞬間から始まる全ての時間が、私達の未来に繋がるといい。


そして、いつか母の言ったように、一緒に生きていける関係にまで発展したらーーーー



「蕎麦も旨いけど、ヤマメの塩焼きもイケるんだよなー」


アオムシが呟く。

ムードもへったくれもありはしない。