未熟女でも恋していいですか?

「あー旨かった!ご馳走さん!」


箸を置いたのは高島の方が後だった。


「ご馳走さま」


指先を合わせるようにして合掌する。


「ガキくせ」


「そっちこそ」


最後までこんなやり取りを続けた。

楽しい晩餐になって良かった…と思いながら食器を重ねた。





「……じゃあ出て行くか」


椅子から立ち上がった高島が声に出す。


「えっ!?でも、ビール飲んだじゃない!」


車の運転はできない筈。

それをさせたらこっちも罰金を科せられる。


「あれくらい飲んでも平気。運転だってできる」


「でも…行くとこあるの!?」


「今更引き止めか?」


「そ、そういう訳じゃないけど……」


ドキン…とする言葉に狼狽えた。


「今夜は車ん中で寝るからいい。心配しなくても行く宛くらいある」


「だったら……」


何故最初からそこへ行かなかったの……と言いそうになった。

声になりそうな言葉を呑み込み、ごくんと唾を押し込んだ。



「じゃーな」


椅子をテーブルに戻してキッチンの床を踏みしめる。


「き、気をつけてね」


ハラハラして見守った。


「大丈夫!」


笑い飛ばして進む足取りはしっかりしている。

この調子なら確かに運転もできそうだ。




「カツラ」


キッチンのドアノブに手を掛けた高島が振り向く。


「何ですか?」


胸の中がなんだか苦しい。