義理の兄弟が14人できました。





「おねぇちゃん!僕のプリンあげる!」



涙目の昇くんがこちらへかけてくると、

残ったひとつのプリンを私に差し出した。



「…え、と…昇くんが食べたいんじゃ、ない…?」



そういえば、さっきの喧嘩の中で『おねぇちゃんにあげるのー!!!』と昇くんが叫んでた気がする。


本来はもうひとつの方をくれる予定だったのかな…?



「本当は…一番美味しい方をあげるつもりだったのに…海にぃが取っちゃったの…

だから僕のあげる…」



「…ありがとう…でも、昇くんのプリンなんでしょう…?

昇くんが食べた方が…」



「ううん。あげる」




そういって、昇くんが頑なに首をふるとグイッとプリンを押し付けてきた。




そんなにもの惜しそうな顔で見られると…もらいにくいよ…?




「貰ってあげなさいな」