俺達…終わりにしないか?…_______
そう言った君の瞳をもし感情で表現するのなら、決して「悲しそう。」と言う表情では無かった。「悲しそう。」と表せるのは、「中一から高二まで五年間も続いたのにね。」と言った私だけであろう。ずっと好きだった。ただ、毎日のように喧嘩して笑い合って君と二人で過ごしていたかった。なのに素直になれない私は、意地を張って「大丈夫だよ。あの人のところに行きなよ。」と作り笑いで君に言う。あぁ。どうして私はこうなんだろう。別れたくない。なんて今更遅い。あと一歩。いや、1cmでも…素直になれる自分がいたなら…。「別れたくない。」って言えたのにな。

チュンチュン。
んっ…。もう朝か。今日から雄飛がそばにいない日々が始まる…。昨日は普通にこらえてた涙も、昨日を思い出すだけでポロポロこぼれた。こんな事で泣いてるなんて…私弱虫だなぁ。そう思い、涙を拭きながら布団からでる。虹〜っ!。やばい…兄さんだ。ゴシゴシ…。ガチャッ。にじっ!起きろっ!。もー、兄さんうるさいよ!てか、起きてる笑。ごめんごめん!笑!。うん笑。朝ごはん出来たし行くぞー。はーい!。兄さんは今、高校二年生ですっごく優しい自慢の兄さんだ。ただ、私の家には母はいなくて。兄さんと父さんしかいない。父さん、今日は仕事ないの?。あぁ。だから美味しいご飯を作ったぞ!。わぁ!私の大好きなオムライスだぁー!ありがとう!。おう!さっさと食って学校行けよー。うん!。朝食をすませた私は制服に着替え、スクールバックを取りに行く。

あれー?かばんがない…。どこやったかなぁ…。チャラララー♪。何?今の音…。ベットの下から聞こえた音の正体はスクールバックだった。チャラララー♪。またー?なんなのー?。ガタッ。ん?なにこれ…。私の足元にピンクのケータイの様なものが落ちた。んんー?なんだこれ。2年A組 次畑虹。私の…?こんなの買った覚えはないけど…。
少し怖いな…。兄さ…!。チャラララー♪yesかNOか答えなさい。「あなたは美東秋(みとうしゅう)を好きになる。yes、NO。今日の5時まで。」
は?え?何コレ!?ツルッ。あ、やばい!落ちる!!!っっっ…あっぶないなぁ。チャラララー♪了解しました。yesですね。え?待って?私今押しちゃった!?。虹ーーーー!美麗ちゃん来たぞー。あ、うん!すぐ行くー!ピンクのケータイをスクールバックに入れた私はすぐ走った。