「寺田琴乃、18歳。〇〇高校の3年生」
そう言ってこの前拾った学生証を取り出す。
「あぁ!あたしの学生証!なんで!」
慌てて学生証をひったくる女。
「この前ここに落としてましたよ」
シートに体を沈めた女は、少しムッとした顔で俺をミラー越しに見る。
「どうするの?学校に連絡するの?」
は?
学校に連絡?
まぁ、確かに悪い事はしてるわな。
でも、俺には関係ない事だし。
それに、後1年もしないうちに卒業だ。
今までの2年を無駄するような悪いやつじゃねぇよ俺は。
「しねぇよ。その代わり、もうあんな事は止めろ」


