はぁ……



俺はそれ以上は何もせず、黙って車を走らせる。



目的地に着くと、2人は体を寄せて降りていく。



静かになった車内。


ふと、後ろを見ると何かが落ちていた。



よく見ると、学生証だ。


「寺田琴乃(テラダコトノ)…」


顔写真はさっきまでここに居たあの女。



高校生かよ…


何やってんだよあいつ。


深夜徘徊もいいところだろ。




俺は学生証をポケットにしまい、車を走らせた。


あいつの事だ、また乗るだろう。




そして、俺は仕事を終わらせた。