むわりと広がる熱気。
刺すような日差しの中、簡易ベッドに横たわった子供たちがそこにはいた。

眼球が半分近く飛び出している子。

頭蓋骨が変形して頭部が異様に大きくなっている子。

力なく横たわった身体の、手足だけが枝のように細い子。

目、鼻、口らしき穴は存在するものの、眼球がない子。

あらぬ方向に変形した手足。
一つの体に二つの頭で生まれた双子。

そして、ホルマリン漬けにされた、母親の胎内で亡くなった胎児たち。


寺田総馬の元に届いたメールを初めて見た時、和泉は思わず目を逸らした。

失礼だとは分かっていた。
分かっていたが、目を逸らしてしまった。

その頃から、寺田総馬は寝食を忘れて研究に打ち込むようになった。


どれだけ謝っても何にもならないのだ。
償うなら、二度と同じ過ちを犯さないように。
先へ、進むように。
泣くことも許されなかったその背中。

和泉に出来たことといえば、総馬が倒れそうになる前にベッドに連行して寝かせることだけだった。