反対派の中には、和泉と同じようなことを言う人たちもいた。
どのみち救えないんだから、中途半端に手を差し伸べるんじゃない、とか。
それはまだ分からなくもない。

けれど一番まいったのは、総馬の私生活について責められることだった。

反TS活動のリーダー格の一人が女にうつつを抜かすとは何事か。
女に金を使っている場合じゃないだろう。
和泉の性格がだいぶ知れ渡っていた、というのもバッシングを助長させたのだろう。

悪意の言葉に一時期総馬は落ち込んでいたが、隣の和泉はケロリとしたものだった。


「和泉は全く気にしてなかったんですけどね」

「あー、彼女はそうだろうね」

安国寺はケタケタ笑った。

「あの子、本当に躊躇なく切り捨てるよね。和泉ちゃんの同期に一人、あの子にやっかみで意地悪する子がいたんだけどね。一週間かな。そのくらいで切り捨てたんだよ」

「切り捨てる?」

和泉をちゃん付けで呼ぶ人なんて初めて見た、と思いながら総馬は相槌をうつ。