『反TS活動についても、何度か言われました。思い上がるなって。救えるほどの力が自分にあると思ってるのかって』
『それは……なんとも強烈な女性ですね』
『まぁ、そうですね。そう言ってくれたのは彼女だけですし』
コメンテーターたちも反応に困っている。
和泉を非難する思いがあるのだろうが、総馬の手前口には出せない。
『俺は、そうやって目を覚まさせてくれる彼女が好きですから』
堂々とそう言った寺田総馬。
ヒューと大谷が面白がるように口笛を吹いた。
気恥ずかしいやらムカつくやらで、和泉は枝豆の殻を大谷に投げつける。
『何考えてるか、全然分からないんですよ。向こうもそうでしょうけど。多分、典型的な自分に無いものに惹かれるタイプなんでしょうね』
良い笑顔の寺田総馬。
番組はそのまま次の質問にうつる。
和泉はムスッとした顔のまま。
大谷は面白そうに笑いながら、残りの尺を流し見した。


