「いい思いって?」



そう聞くと、



「日本一だ」



優弥は不敵に笑う。




何が日本一だ。

そう思うのに、今のFを見ているとビックマウスではないのかもしれない。





「だから、紅も俺が彼氏で嬉しいだろ」



「は?」




あたしは硬直していた。




何その自信過剰。

キモいしやめてよ。

だいいち、あたしは優弥のこと、好きでも何でもないんだから!





だけど、奴はいい気になって続ける。




「どんな貢いでくれる男より、俺と付き合っていたほうがステータスにもなる」