「碧は男性から見ても、かっこいい男です。 若干十九歳なのに、クールで色っぽくて。 自分をしっかり持っていて」 「竹本さん、騙されています」 あたしは思わず言っていた。 「あんなへなちょこで、弱くて、お子様なのに……」 竹本さんはあたしを見て、楽しそうに笑った。 人の良さそうな笑いだ。 穏やかで、オトナで、なんといってもパイロットの竹本さん。 あたしの中で、最上級の男。 そんな竹本さんが、思わぬ言葉を吐く。