すると、優弥はなんとイカツイ兄ちゃんにガンを飛ばすから、慌てて優弥の手を引いた。 「何やってんの? あんな人と喧嘩して、どうするの?」 まったく…… 見かけだけじゃなく、中身もチンピラなの? いい加減にして欲しい。 「向こうが悪ぃんだろ」 優弥は怒っていたので言ってやる。 「彼は正論」 そうだ。 彼は正論。 今日の優弥はやっぱりカッコよくない……のに。 この、胸が焼けるような痛みはなんだろう。