携帯が振動して、目が覚めた。
やっぱり時差ぼけの身体はしんどい。
時計を見ると、夕方の四時だ。
どのくらい眠ったのだろう。
何気なく携帯を見て……飛び上がった。
ボケていた頭が、一斉に仕事を始める。
だって、写し出されていた文字は、「遠藤優弥」だったのだ。
アイツ、馬鹿じゃない？
あたしが疲れて休んでいるのに、なに連絡してくるの？
そう思うのに……
再び携帯が振動した。
LINEだ。
画面を見ると、
ーどこに泊まってるの？
なんて文字。
答えるわけないじゃん。
変な気を起こされても困るし。
既読無視をしてやろう。
そう思ったのに、
ー無視かよ
すぐに新しいメッセージ。
無視って、まだ一分くらいしか経ってないじゃん。
それとも、あたしの気持ちを先読みしたの？
あいつは超能力者か。
