視線が上がって、目の前には迫ってくる人々が見える。 だけど、今のあたしには、そんなことどうでも良かった。 胸が焦げそうで、心臓は止まりそうで。 優弥の胸の感触に狂いそうになった。 「艶の彼女?」 大声でそう聞いた女性に、 「あぁ……」 優弥は低く頷く。 そして、再び人々に背を向けて歩き出す。 その腕の中で、あたしの身体は燃えていた。 いけないよ。 こういうの、反則って言うんだ。