「どこ行く?」 あたしはそう聞き、優弥の手に触れる。 その瞬間、少し手を引き、驚いた顔であたしを見る優弥。 なに、その初々しい仕草。 童貞感丸出しじゃん、優弥のくせに! 「なによ」 頰を膨らませて言うと、 「いや……」 俯く優弥。 そして、びっくりするほど優しくあたしの手を握る。 不覚にも、あたしの胸がきゅんとした。 なにときめいてるの? 優弥が期待以上だったから? だめだ…… 優弥なんかに、本気になりたくない!!