これって、未確認生物発見だよね。

捕獲?捕獲すべきなの!?



「………………」
「………………」



なんて、お互い見つめ合って作られた空気を破ったのは、彼の方だった。



気がつけば目の前にいた。

多分この表現がピッタリだと思う。



動物のような素早い動きで移動してきたと思えば、

「ぎゃっ!」

鼻をスンスン鳴らして、私の首筋の匂いを嗅いできたのだ。



「ちょ、なにっ!?」

「………………」

「やめ、やめてよ、ねぇっ!」



柔らかい髪がくすぐったいしっ

息が当たって…

───ッッ!



「やめいっっ!!!」



一発殴ってやろうと繰り出した拳は、軽々と避けられた。