「「えぇーーーっっ!!?」」

エンジュと声が重なる。

どういう展開よ、これ!



「兄さん…」

「チュマリ、私はこの仲間達と鬼退治に行きます。

 あとの事は頼みましたよ」

「…はい、お気をつけて」



心配そうに兄との別れを受け入れる弟…

まじか…

フォードがキジだった事に驚きだが、チュマリとフォードが兄弟と言うのにも驚きだ。



「モモセさん。

 兄の事、どうかよろしくお願いします」

「えっ、…うん……あれ…?」



本当は勝負に勝ったら君を仲間に引き入れるつもりだったんだけど…



「兄さんは本当に凄い弓の腕前なんです。

 きっと皆さんの力になりますよ」

「そう、ですか」



もうこうなったら、今さら本当に仲間になって欲しいのは…

なんて言い出せない。



「さぁ、私が仲間になったからには、百人力ですよ」



こうして桃太郎の通り、私は猿と犬とキジを連れて鬼退治に向かうのだった。