ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜






「土曜日都合悪いようだったら、日曜日でも……」




高柳君がそう言った時……




「南條、出張じゃねぇの?」





で……出た、KMAP柏木さん。





あたしは柏木さんを一睨みして席を立つ。

柏木さんは相変わらず余裕の表情であたしを見ていて。

泣き腫らしたぐしゃぐしゃの顔を見ても、何も思わないんだろう。

すごく腹が立つ。

それに、出張って何?

あたし、知らないんだけど。





そう思ったあたしに、課長が言った。




「急にごめんな、南條さん」



「え……」




思わずぽかーんとして、課長を見た。

すると、課長はさも申し訳なさそうに言う。




「月曜日に東京出張入れて。

今回は日曜日の前泊も必要だろう。

ちょうど柏木君と、同じグループの南條さんが適任かと思って」