すると、本気で顔を歪める柏木さん。 まるで、土下座でもしそうな勢いで喋り出す。 「な……南條氏! 俺、マジで魔法使いにならないといけないのですか? 確かに今はメラミくらいなら使えますが、ささ三十になっても童貞だったら、メラゾーマも使えそうです」 「は……はぁ」 きょとんとして柏木さんを見る。 訳が分からない。 それ、本気で言っているのか。 調子狂うな。 頼むから、いつもの柏木さんに戻ってほしい。 あたしは、かっこいい柏木さんが好きだったのに。