あたしの視線の先には、いつもの柏木さんがいた。
お洒落な短髪黒髪。
高い身長に、整った顔。
誰もが憧れる柏木さんなのに……
「はぁ……
嫌われたかと思ったぁ……」
やっぱりどことなく雰囲気がおかしい。
会社にいる時のチャラくて俺様な、キラキラオーラは消えている。
そんな柏木さんを見て、あたしは身構えた。
これ以上柏木さんに振り回されてはいけない。
だけど、
「せっかく出来た彼女だから、ふ……振られたくないのです」
そう言ったキモ柏木さんに言ってやる。
「柏木さんなんて、一生独り身でいい!」
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